2017/9/12 タックル水上
拝啓、宮尾さま
気が付けば、夏のうだるような暑さからだんだんと過ごしやすい気候が増えてきましたね。
自身のルーツを探るために、音楽というのに焦点を当てるというのは確かに的を得ているかもしれませんね。そして、裏を返せばどれだけ音楽が人間にとって重要なのかということですもんね。
こんな体育会系で音楽に触れていなさそうな僕でも、実は、音楽になじみがなかったわけではありません。僕のルーツは、サザンオールスターズです。小学校の頃は、朝読書の時間に地球音楽ライブラリーのサザンの本を読み、巻末の曲の索引に、持ってる曲をチェックしていくという作業を永遠としていましたね。ちなみに30周年の日産スタジアムにも行きました。他にもいくつかありますが、詳しい話はまた今度にしましょう。
ルーツを探る。自分のルーツだけではなくて、音楽のルーツなどを調べていくときに、あの頃は、なんかすごいこといっぱいしているなと感じることはないですか?
放送や出版に関しては世間的にもそういわれていることが多いですよね。最近僕は、過激表現に関するトークイベントを見に行ったんです。そこでも話題に上がったのは、なぜ昔の映像はこんなに過激なものが多いのかということです。そこで言っていたのは「昔、こんな過激なことがなぜできていたかというと、昔はSNSとか携帯電話とかもないし、不快な思いをしていた人はいたとしても、それを見過ごせる人が多かった。今は、すぐに発信できる環境がありますからね。でもそれはいいことで、一番の敵は、これやったら怒られるかもしれないという"自主規制"なんです。だから、表現者として勝負する気持ちを忘れてはいけない。」という事でした。自主規制が積み重なって、結局自分で自分の首を絞める。21世紀で勝負する気持ちを忘れてはいけないんですね。そんなことをKanye WestのPOWERを聞きながら考えています。
開催まで約1か月とちょっとのボロフェスタですが、ボロフェスタの出演者も表現者として戦っている人たちばかりです。
MOROHAは昨年、ボロフェスタ主催陣との、「LIQUIDROOMを成功させたらオファーさせてください。」という約束を果たし、出演。そのステージは圧巻でした。でも、MOROHAの勝負はそこで終わるはずは当然なく、今も昨年以上にギター一本とMCで、音楽業界に勝負し続けるステージに期待が膨らみます。
HIPHOPユニット、サイプレス上野とロベルト吉野は今年結成17年目にしてメジャー・デビュ―。メジャー1stミニアルバムのタイトルは『大海賊』。これまでと同様に横浜のドリームランドに実際に合ったアトラクションからつけていますが、17年間、変わらず現場で戦い続けた結果がこのメジャー・デビューなのかなと思います。
最後に、京都から台風クラブですね。ちょっと脱力感のある音で、勝負というイメージからは遠いかもしれません。でも、すでに京都では嫌いな人がいないんじゃないかというくらいの人気ですし、東京でも話題に上がることが多いと聞きます。京都の磔磔で行われた、スカートと曽我部恵一とのスリーマンも人があふれかえっていました。レコードも、もうなかなか手に入らないくらいの人気。これだけ人気なのも、彼らのフリッパーズ・ギターやシュガー・ベイブを彷彿とさせる日本語ポップス的な音や、ジャケットやTシャツを自分で刷っていることからもわかるように、彼らの好きなものを突き詰めて勝負している結果だと思います。
こういう視点で、ボロフェスタを見るとより本祭が待ち遠しくなりますね。
宮尾さんはどういう目線でボロフェスタを見ていますか?良かったら聞かせて下さい。
それではお返事お待ちしております。
タックル水上
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