言いたいことがあるんだよ! タックル水上

拝啓、宮尾さま

 

お手紙ありがとうございます。

 ボロフェスタって今年で言えば、ペトロールズや、それこそ、H ZETTRIOからどついたるねんまで、カッコイイバンドをラインナップしてます。それってやっぱり、お客さんに新しい音楽に出会ってほしいという気持ちがあるからなんですよね。そんなロック・フェスに僕がスタッフする前から、毎年いろんなアイドルが出演しています。そんな、思いのあるロック・フェスに、何故わざわざアイドルを呼び続けるのか。でも、それも先程言ったように、アイドルという新しい音楽に出会ってほしいという思いがあるんだと思うんです。ただ、場を盛り上げるためだけに呼んでいるわけじゃないということですよね。

 

 僕なりに、そんなボロフェスタ2017に出演するアイドルのどこを見てほしいか宮尾さんにも説明しますね。頑張って簡潔にしますが、ちょっと長くなるかもしれないので覚悟しておいてください。でも、どうしても言いたいことがあるんです!

 

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 まず、BiSH。今年、幕張メッセをソールド・アウトさせましたが、既存のアイドル像とは離れていましたが、パンクを武器に、過激なことや、厳しいことをいろいろやってきて、それこそ地下からたたき上げで上ってきたアイドルが7000人もの人を集めたわけですよ。しかも今年で終わりじゃなくてこれからどんどん上がっていく。この出来事って確実にアイドル史に残る歴史的なことだったと思うんですよね。このBiSHがももクロぐらい大きくなるかもしれないと思うと、これがアイドル戦国時代が残した遺産なのではないかと思ってしまうほどですよね。

 

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 そして、Summer Rocket。サマロケの楽曲をプロデュースしているのは、SEBASTIAN  Xでも有名な永原真夏さんと工藤歩里さんなんです。少し昔のアイドルのような雰囲気でキュートな軽やかさが売りでした。ですが、最近、SEBASTIAN Xの「サマタイム・キル」をカヴァーしているんです。それを見たときに、かつてSuiseiNoboAzらと共に東京ニュー・ウェーヴとして世間を騒がせたあの力強さを、サマロケはもしかしたら今、身につけようとしているのかとすごく感じたんです。そんなまさに今変化が起こっているSummer Rocketをぜひ見てほしいですね。

 

 

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 そして、最後に虹のコンキスタドールです。もしかしたら、この中で一番ロック・フェスとは馴染みがないアイドルかもしれません。確かに、王道アイドルに交じって活動しているアイドルではありますが、今ノリに乗っているアイドルということ以上に、何よりも虹コンには、いろんなことが詰まっているんです。

まず、虹コンで一番有名といえば「トライアングル・ドリーマー」という王道アイドルのようなキュートな曲ですが、今回注目してほしいのはまず、こちら

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まず、目に飛び込んでくる白目。これだけでインパクト大なんですが、改めて歌詞に注目していただくと、超ネガティヴなんです。なのに、この超ファンキー・サウンド。「超ネガティヴだけどエネルギーは内に秘めている」といったようなサトリ世代的な現代っ子感みたいなのがすごく表れているんですよね。虹コンはそういう楽曲が多くて、

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一見、王道アイドルっぽい曲ですが、ラップ部分とかをよく聞くと結構ネガティヴですごいこと言っているので注目してみてください。そして、現代っ子に向けた応援歌「やるっきゃない!2015」も名曲ですね。そんな現代っ子感がすごくアイドルとしても新しい虹コンですが、今回は別のところにフォーカスしてほしいと思います。

話は戻りますが、「↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑」がなぜ、あんなに踊れる曲なのか。なんと、編曲があのモーニング娘。LOVEマシーン」などで有名なダンス☆マンなんです。他にも

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「レトルト~華麗なる愛~」は想像通り、インド・テイストの曲。一見発想がとびぬけている気がしますが、インド・テイストで一番に思いつくのは何かといわれれば、モーニング娘。の「恋のダンスサイト」なんですよね。でんぱ組.incにも「なんてったってシャングリラ」というインド・テイストの曲がありますが。アイドルとインド・テイストって相性がいいんですよね。そして、虹コンのメジャー・デビュー曲「♰ノーライフベイビー・オブ・ジ・エンド♰」は、あの「↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑」と同じ制作陣なんです。

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すごくいい曲なんですが、現在で言えばこういった曲って、いわゆる変化球だと思います。それでも、あえてメジャー・デビューという大きな転機の曲をダンス☆マンに頼むというのも、アイドルに対する愛のなせる業だと思うんです。

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その愛は、モーニング娘。だけというわけではないです。今年の夏曲「キミは無邪気な夏の女王~This Summer Girl Is an Innocent Mistress~」は、夏の王道アイドル・ソング。夏の王道アイドル・ソングといえば、AKB48ポニーテールとシュシュ」がありますが。そんなこのMVは、ポ二シュシュと同じグアムの浜辺というシチュエーションで撮影し、監督もポ二シュシュを撮影した高橋栄樹監督なんです。これに気付いたときは驚きましたね。

 ここまで、アイドルが詰め込まれている虹コンについて書きましたが、虹コンのもう一つの側面。それは、数々のボカロPが楽曲制作をしていたり、「↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑」の作詞が、海猫沢めろんという小説家の方がしているなど、2次元カルチャーにすごく強いという点です。ボカロPで言えばあの「脳漿炸裂ガール」を作曲したれるりりさんが虹コンの曲を制作しています。そして僕が驚いた曲

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「LOVE麺 恋味 やわめ」です。最近のアイドル界も、音楽業界全体が、シティ・ポップなど、ヒップ・ホップなどの波が押し寄せていたのと同様に、そういったおしゃれな感じや、ラップが注目されることが多いように僕は感じていました。でもそんなときに虹コンが発表したのが、この曲。ラーメンを中心に、揺れ動く恋する乙女心を超キュートに仕上げたゆるふわラップ! 最近のラップブームに対する虹コンなりの回答のような気がすると同時に、制作者のみきとPというボカロPに”こういうのを待ってたんでしょ?”というように言われたような気がしたんです。この曲、内容もさることながらでんぱ組.incなどでおなじみのYUMIKO先生の振付をしているのですが、ステージングも、度肝を抜かれっぱなしで、まず始まりの太極拳をするところから、歌詞とベストマッチした動き。極めつけは、サビの漂う麺のようなラーメン・ダンス。これだけは実際に見てほしいです。

他にも、祭りと電子音楽が見事にミックスされている「ぴくしぶおんど」はインターネット・レーベルMultine Recordsより数多くの曲を出している三毛猫ホームレスが作曲、編曲をつとめてます。ほんとに絶妙にミックスされていて電子音楽の良さを改めて再確認しましたね。

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他に三毛猫ホームレスでいえば、メンバーの根本凪のソロのMultine Recordsコラボと称してリリースした三毛猫ホームレスの4曲は名曲ぞろいなので、そちらもチェックしてほしいと思います。

虹コンでは、てぃ☆イン!というニコニコ動画の踊ってみたで有名な2人組が振付をつとめることも多いですし、いろんな制作陣がかかわっています。

 

以上のように虹コンにはいろいろな、アイドルや、電子音楽から、ボカロ、ニコ動まで絶妙なバランス感覚で共存しているアイドルといえるでしょう。

でんぱ組.incA-popなどアキバの分化やオタク文化が詰め込まれているのと同様に、虹コンにもアイドルや2次元のカルチャーが詰め込まれています。

 

やっぱりこれらの分化って、日本が世界に誇れる文化だと思うし、普段、ロックを聴く人にもこういったカルチャーを感じ取ってもらえたらなと思うわけですよ。いい音楽を知ってほしいという思いのこもったフェスだからこそしっかりチェックしておいてほしいアイドルなんです‼

 

虹コンのメンバーも、いま書いてきた、2次元カルチャーに親和性の高いメンバーがそろっていたり、とにかくキャラが濃くて、、と、書きたいことは山ほどあるのですが、書き出すとこれの3倍くらいの量になるので、メンバーの良さは、実際に会場で感じ取ってください。

 

いつもと比べ物にならない量になってしまいすみません。

ですが、改めてどうしても言いたいことでした。

 

開催まで、残り一か月を切ったボロフェスタに思いを馳せながら今回は締めたいと思います。

 

また、お返事お待ちしております。

 

タックル水上

 

みんなに見てほしいものがいっぱいあります!お待ちしております。

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開催まで1か月弱!まだまだスタッフ募集中!

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