音楽初心者タックル水上から見た京都の音楽
拝啓、宮尾さん
先日は、お手紙ありがとうございました。
宮尾さんのお手紙で、私も去年の記憶が鮮明によみがえってきました。
ボロフェスタのいいところって、新しく来た人にも寛容に接してくれるし、やりたいといったことに積極的にOKを出してくれるところだと思います。
そのおかげか、当日の会場も「ここであのアーティストが演奏してくれるんか、、」と感傷に浸るほど唯一無二のステージだったし、急に綱引き大会や玉入れが起こったりするのもボロフェスタならではですよね。
そうそう、最近の京都の音楽についてでしたね。
僕なんかは、昨年くらいからライヴハウスに通うようになった音楽初心者なんですが、初心者なりに京都の音楽を頑張ってお伝えしようと思います。
京都にもやっぱりいろんな音楽があって、それこそ京都大作戦などはラウド系のフェスとしてはすごく有名ですし、「くるり」はいまだに京都の音楽好きに愛されるバンドですし、最近で言えばポップな音楽で「夜の本気ダンス」もすごく有名ですし、「岡崎体育」も「MUSIC VIDEO」がすごくバズりましたが、エンターテイメント性抜群ですごい話題ですよね!
そんな中、京都のインディー・ロックですごく話をよく聞くなというのは、昨年音楽ライターの岡村詩野さんが出したコンピレーション・アルバム『From Here To Another Place』のような、ノスタルジックな雰囲気を漂わせるバンドたちです。具体的には、このアルバムにも参加しています「ギリシャラブ」や、フジロックのROOKIE A GO-GOにも出演しました「バレーボウイズ」、そして僕自身も初めて聞いたときすごく衝撃的だった「台風クラブ」です。「台風クラブ」は京都のバンドマンからもすごく話を聞く存在です。
そして僕が紹介したい京都のバンドは「シンガロンパレード」と「おとぼけビ~バ~」です。
昨年、でれんの!?サマソニからサマーソニックのrainbow stageに出演するなどいろいろなところで活躍しているシンガロンパレード。歌もの系のポップなバンドなんですが、僕がシンガロンパレードを好きな理由っていうのが、ライヴがとてつもなく明るい所なんですよね。
昨年までは、Vo/Gtのみっちーさんはキラキラの衣装にリーゼントという派手な格好だったりしたのを今年はガラッと雰囲気を変えました。ですが変わらず、Drのジョンさんはライヴ中ずっと笑顔だし、Baの晨さんはよしもと男前ランキングで殿堂入りしてそうなイケメンで、そんな中Vo/Gtのみっちーさんのハリもあって伸びもあるヴォーカルがすごく心地いんです!! シンガロンパレードのライヴは見ていて本当に飽きないです。
次に紹介したいのは、「おとぼけビ~バ~」です。
おとぼけビ~バ~はファスト・コアで駆け抜けるパンク・バンドで2017年のフジロックのROOKIE A GO-GOにも出演したほか、同年3月のテキサスで開催されている世界規模の大型フェスSXSWにも出演していたり、UK TOURを行うなど日本のみならず海外でも精力的に活動しているバンドです。
こちらのMVの曲もDamnablyというUKのレーベルから発売していたりと京都のみならず日本の枠に収まりきらないバンドです。
僕は、この『ラブ・イズ・ショート』のリリース・ツアー@十三ファンダンゴを見に行ったのですが、その日見たおとぼけビ~バ~はすごくカッコよかったのを覚えています。その日は「妖精達」と「bed」とのスリーマンでした。トップバッターの妖精達もすごくカッコよかったのですが、この日一番輝いて見えたのはおとぼけビ~バ~でした。楽曲的にも勢いのある楽しい曲なのですが、それ以上にライヴでの音のゴツさだったり、Voのあっこりんさんの堂々とした芯のある立ち振る舞いに僕自身も熱くなりました。アンコールもダブル・アンコールじゃ物足りず歓声が鳴りやみませんでしたし、とにかくその日はものすごくおとぼけビ~バ~の勢いを感じた一日でした。
今紹介したバンドは、宮尾さんのみならずもっと多くの人に見てほしいバンド達です。
東京でライヴすることもあると思いますので、その際は是非見に行ってみてください。
関西の中の京都のバンドを紹介しましたが、やっぱり日本の中心といわれる東京の音楽はどんな感じなのでしょうか。宮尾さんの好きなバンドとかもよければ教えてください。
それでは、お便りお待ちしています。
タックル水上
おとぼけビ~バ~もシンガロンパレードもバレーボウイズもギリシャラブもナノボロフェスタに出演していただきます!! 気になられた方はこちらへ↓↓
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あんな風に大人になっても手や顔を汚して笑うことなんてあるとは思いませんでした
拝啓、水上さま
連日厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
先日は素敵なお手紙、ありがとうございました。
水上さんのお手紙で昨年のボロフェスタの記憶が鮮明に蘇ってきました。
私は関東に住んでいて、今回のために新宿から夜行バスに乗って、当日の4日前にボロフェスタの開催地である京都に到着しました。
東京から参加するというのはもちろん緊張しましたし、「私にできることなどあるのだろうか」という不安な気持ちでいっぱいでした。でも京都につくと、水上さんをはじめ、スタッフの人たちは私を「他所者」というような目で見ずに、温かく迎え入れてくれましたよね。
今考えてみると、各地から足を運んできてくれるお客さんを迎え入れるスタッフが、どこから来た、なんてことを気にするわけもないのですが、それでも固くなっていた私に気軽に声をかけてくれる皆さんの優しさにに救われました。
私も「よそ者」の顔なんかしていられないし、ボロフェスタスタッフの一員として、ボロフェスタの成功を目指そうとその時、心に決めることができました。
作業場では、様々なものが手作業で行われていていましたよね。真っ白なキャンバス、ポスカ、絵の具、バケツが床に広げられていて、設計、組み立ても自分たちで行っていました。その設計のもと用意された膨大な量の素材たちを、本当に全て使い切ることができるのだろうかと驚きました。正直、終わらないとさえ(笑)
あんな風に大人になっても手や顔を汚して笑うことなんてあるとは思いませんでしたよね。塗りたての絵の具の表面がキラキラしていて、胸が高鳴ったのを覚えています。水上さんは体がガッチリしているので、たくさん力仕事を任されていましたよね。皆さんがそれぞれ長所を生かした場所で精一杯作業をしていたのも覚えています。
そんな風景を見ていたからこそ、ボロフェスタが成功しないわけがない、とは思っていましたが、正直、当日を迎えるまでお客さんでフロアにいっぱいになることを想像できていませんでした。ゴジラの口からもぐらさん(ボロフェスタ主催者兼Livehouse nanoの店長)が出てきた時、お客さんが見つめるその1点は自分たちの作り上げた演出であることを考えると鳥肌が立ちました。
スタッフTシャツがないのも新鮮で、スタッフは各自の仕事を全うしながらも、お客さんのように目を輝かせながら当日を過ごしていましたよね。私はサニーデイ・サービスの「白い恋人」でステンドグラスが現れる瞬間が、優しい音色と相まって、まるで教会にいるような神聖な気持ちにさせられたんです。サニーデイ・サービスのメンバーを視覚で認識できていることが奇跡に思えるようなほど神々しいもので感動しました。
フェスが終了した後も、壁面の絵を見ながら、「あの箇所に筆をはしらせながら、あの人と、こんなお喋りをして笑ったなー」とふっと思い出されたりもしました。あんな思い出、一生に何度も作れるものじゃないよなと思ってエンドロールでは涙を滲ませてしまいました。東京に帰るのも寂しくて仕方がありませんでした。
あの感動が忘れられない私は、また今年も京都を訪れようと思っています。あれから1年、京都の音楽シーンはどのような動きをみせていますか?京都に住んでいる水上さんの目線でお話を聞いてみたいです。
それでは、寝苦しい夏の夜、冷房で体を冷やし過ぎませんようお気をつけください。
キャッチ宮尾
◎ボロフェスタ2017 HP
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ボロフェスタ2017開催決定!!の前にそもそもボロフェスタってどんなとこ?
文通に入る前にボロフェスタとは?
本編↓↓
拝啓、宮尾さん
本格的な夏の暑さでうなだれている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
もう7月に入り、ボロフェスタ2017開催まで残り3か月ほどとなりました。
今年もどんなドラマが生まれるのか楽しみですね。
僕も宮尾さんもお互い去年が初のスタッフで、参加する以前にボロフェスタに遊びに行ったことがあるわけでもなく、完全なる初参加でした。
昨年が15周年で老舗のフェスですが、宮尾さんにはどのように映っていたでしょうか?
僕は今まであまり多くのライヴに行っていたわけではなく、行ったことがあるのはホールクラスのライヴのみでした。そんな中僕が見たボロフェスタは、ライヴの規模に比例しないとてつもない熱量を感じる刺激的な光景でした。
いくつか挙げるとすれば、最終日にHave a Nice Day!(ハバナイ) が出演して、ハバナイ特有のアーティストと観客が中指立て合ってシンガロングして、内藤さんがステージで踊りくるうというカオスな光景は心に残りました。そして、限られた出演者で開くステンドグラスが開いている光景はハバナイのディストピア感にぴったりで神々しかったです。。。
この日、ハバナイがパフォーマンスしたステージは銀杏BOYZ(弾き語り)や、忘れらんねぇよや、女王蜂なども出演しているわけですよ。そういったバンドを目当てに来たお客さんは、前方でディスコ・パンクに踊り狂う観客に驚いたんじゃないかなと勝手に思っています。普段交わらないようなアーティストとお客さんが交わるのもボロフェスタならではではないかなと。
そして、ハバナイの次の出番であった主催バンドLimited Express(has gone?)とのスプリットの表題曲でもある「Heaven Discharge Hells Delight」をやったのですが、その光景は、とびきり悪そうなパンクの音に、爆音のシンセサイザーがディストピアで、内藤さんがサーフでステージを移動するなど、まさしく「ここはヘルより危険なヘヴンさ!」でした。
この時初めて触れた景色にすごく感動し、この後「Heaven Discharge Hells Delight」のスプリットを何度も聞いたたのを覚えています。
他にもLimited Express(has gone?)がBiSHのために作曲し、ヴォーカルのYUKARIが作曲した「カラダイデオロギー」での、BiSHとのセルフ・カヴァー・コラボもありました。
アイナ・ジ・エンドや、リンリンが飛び込み絶叫する光景。
手書き感満載の背景とも相まって、たとえようもないごちゃまぜの現場でした。
他にも、ボロフェスタには何度も出演していただいているBiSも再結成して、ボロフェスタに来てくれました。アクシデントアクトで行った、観客との0距離のフロア・ライヴ。宮尾さんは目撃しましたか? そのとき目撃した人と同じ気持ちを共有したいのですが、本当に伝説といっても過言ではない光景でした。 最後のBiS「レリビ」でメンバーが飛び散り、フロアを走りまわって巨大なサークルができる光景や、最後メンバーの一人が集合できずに終わったことも含めて最高でしたね。
話しによれば、何年か前にでんぱ組.incが出演していたり、水曜日のカンパネラが出演していたり、今や武道館などを埋めるアーティストが出演していてくれていたこともすごいですよね。
地元の京都という近い所で、何年も前からこんな光景が繰り広げてられたなんて驚きましたが、宮尾さんは関東からはるばるあてもなく送りこまれたうちの一人ですよね。ボロフェスタに参加して、スタッフの雰囲気など、どう感じていたのかすごく気になります。
去年のボロフェスタ宮尾さんにはどう映っていましたか?
お返事お待ちしております。
タックル水上